環境・エネルギーシステム分析研究室
横浜国立大学大学院 本藤祐樹研究室

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2007年度 博士課程前期 修了生
中島 光太

修了生からのメッセージ

中島光太

1.本藤研究室での研究活動を希望した理由
(1) 自身の研究テーマを追究できる環境があると感じたこと
 私は学部時代、学校教育に関する研究室に所属し、学生の環境に対する意識が、どのような構造になっているかについての卒業論文を作成しました。 修士課程ではその延長として、環境に対する意識が、環境配慮行動とどのように結びついているのか、研究したいと考えていました。
 本藤研究室は、「技術とその評価」というテーマとともに、「技術を選択する“人”の意思決定」というテーマも持っています。 私は、その後者のテーマに強く共感し、人々の行動と、それに影響する内的及び外的要因との関係性の研究についてご指導いただきたく、本藤研究室での研究活動を希望しました。

(2) 本藤祐樹先生の人柄
 入学試験前、本藤研究室を訪問し、自分の研究内容等を聞いていただきました。本藤先生は、真摯に話を聞いてくださり、当研究室のテーマとのマッチングについて教えてくださいました。 研究室を出て、この研究室で研究したいと決意を固めたことを、今でも覚えています。
 本藤先生は、我々学生に対し、とても真摯かつ誠実に向き合ってくださいます。研究に対する本藤先生の指摘やコメントは、常に明確かつ端的です。 しかし、決して気難しい方ではなく、お酒の席では、我々学生とともに談笑されています。
 本藤先生とお話しし、先生の下で研究がしたいと思い、本藤研究室での研究活動を希望しました。

2.研究内容
(1) 修士課程での研究内容
 修士課程では、人々の環境配慮行動を高めることを目的としたLCA教育プログラム「カバンの中でも温暖化?」を開発しました。 このプログラムは、LCA(ライフサイクルアセスメント)の考え方を取り入れ、実施者に、自分の生活とCO2排出とのつながりを実感してもらうことで、環境配慮行動を促すことをねらいとしています。 そして、プログラムを実施した中学生・高校生の意識・行動の変化について調査・分析し、修士論文をまとめました。
 修士論文の内容を発展させ、修了後に学会誌に投稿しました。興味がある方は下記のページをご覧ください。
  http://www.hondo.ynu.ac.jp/hiroki/Nakajima_et_al_LCA(2011).pdf
 また、LCA教育プログラム「カバンの中でも温暖化?」に興味がある方は、本藤祐樹研究室のHP上の「環境教育」をご覧ください。

(2) 博士課程での研究内容
 私の博士課程での研究内容については、下記のページをご覧ください。
  http://www.hondo.ynu.ac.jp/member/doctor/nakajima.html

3.修士課程の2年間で得たこと
(1) 自分の専門性を高められたこと
 学部時代は、地球環境について幅広く学んできましたが、その反面、自分がどの学問分野を専門としているか、その明確な答えは持てていませんでした。
 修士課程2年間で、自分の興味や専門性が、主には社会心理学として位置づけられていることを知れたことや、その学問分野に係る知識や既往研究を体系的に整理できたことが、一番の収穫であったと思います。
 今、誰かに、「学生時代に何を勉強してきましたか?」と問われた時、明確に答えられることを嬉しく思います。

(2) 就職後に役立つことを学べたこと
 本藤研究室は、社会人学生が多いので、就職を控えていた私にとっては、就職活動のことや就職後の生活について気軽に聞くことができました。 また、ゼミや学会発表を通して、理論的な思考力や、理解力、表現力、資料作りのスキルなど、今後、社会で活躍するために役立つ能力を向上させることができたと実感しています。

(3) 生涯の友人に出会えたこと
 本藤研究室で同期となった、臼井達郎さん、山田俊介さんとは、修了し別々の会社に就職した今も、ともにお酒を飲み、色々なことを話します。 お互いに類似の問題意識を持ち、ともに苦労した同志とのつながりは、かけがえのないものです。

4.修士課程への進学を検討されている方へのメッセージ
 本藤研究室の学生は、博士課程への進学や研究者への道を全く強要されていません。 本藤祐樹先生は、学生の年齢や職業に関わらず、社会に貢献する能力の向上をしっかりと支援してくださる方であり、その中で、学生はのびのびと自らの興味を追究しています。
 自らの知識や能力の向上を目指している方にとっては、そのために必要な環境が用意されていると思います。 有意義な2年間を過ごしたいとお考えの方は、ぜひ一度、本藤祐樹先生にご連絡の上、研究室にいらしてください。


-2013年3月1日 掲載-