2006年度 博士課程前期 修了生
村上 佳菜子
修了生からのメッセージ
私は他大学出身です。工学出身でも理学出身でもありません。そんな私が大学院進学をしたのは、LCAと本藤先生に出会ったからでした。
学部では環境をキーワードとした情報、化学、政治経済などの様々な領域を学ぶ、所謂、学際領域で学んでいました。環境という言葉が
あまりに曖昧すぎることもあり、世の中の環境技術や環境施策が、どのように社会的に効果があるものなのか、少しでも定量的に見る手段は
ないかと探いていたところ、LCA(Life Cycle Assessment)に出会いました。そしてLCAを一から学べる本藤研究室を知り、理工学出身
でなくとも研究できるという希望を与えてくれたことで進学の意志を固め、先生のお人柄から入室の意志を固めました。
本藤研究室は自由な雰囲気と言ってよいと思います。自由ですが、勿論、先生は研究が横道に逸れないよう軌道修正や適宜アドバイスをしてくれます。
しかし基本的には自分で研究スタイルを決められるため、研究室で夜を徹して研究する人もいれば、家に持ち帰り作業をする人、社会人など平日は基本的に
自宅作業で週末だけ研究室に顔を出す人など、様々な人がいました。それだけ自己管理能力を求められる研究室でしたが、意識の高いメンバーばかりでしたので
自然と私もやらなければ、という気になる研究室でした。
研究では、太陽光や風力、火力、原子力といった発電システムについて、二酸化炭素排出量と廃棄物量の二つの視点で見た場合のライフサイクル
(原料調達から発電運用、耐用年数経過後の設備解体まで)における環境負荷を逆行列計算により算出を行いました。あるシステムをライフサイクルで見ること、
それを一つの論文にまとめること、どちらも不慣れな作業でとても苦労しましたが、まとめあげた論文が出来上がった時は格別の達成感を得られました。
私は人生の貴重な2年間を本藤研究室で過ごすことができて本当に良かったと感じます。でも2年はとても短いです。あっという間に時間が過ぎ去ります。
これから大学院進学を検討している方々には、ご自身の2年間を有効に有意義に過ごすためには如何にしたら良いかよく考えた研究室選びをお勧めします。
このホームページを見て頂いている方は、多少なりとも本藤研に興味を持たれているかと思いますので、まず一度研究室を訪問し、先生とお話してみては如何でしょうか。
-2012年5月21日 掲載-