環境・エネルギーシステム分析研究室
横浜国立大学大学院 本藤祐樹研究室

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2. 本プログラムの大まかな流れ

 本プログラムは、現在の学校における授業や講習会に組み込みやすいように、2~3時間で実施可能な構成としています。例えば、高校の授業2コマ(50分×2)を使って実施する場合の大まかな流れを以下に示します。第一時限はパワーポイントのスライドを利用した講義が主となり、第二時限は教育用LCAソフト「かばんの中でも温暖化?!」を用いたパソコン演習が中心となります。

第一時限 LCAの考え方についての講義

 身近にあるペットボトルや携帯電話などの具体的な例を挙げて、LCAの考え方をわかりやすく説明します。これらの製品の原料となる石油や金属鉱石が掘り出され、製品に加工され、私たちの手元に届き、最終的にゴミとして捨てられたり、再度資源として活用されたりするまでを見据えて、私たちは環境影響を考える必要があります。講義を通して、生活のあらゆる場面において、このようなライフサイクル全体を考慮して、ものを見たり考えたりする力(ライフサイクル思考)を培います。

第二時限 パソコンを用いたLCA実習

 LCAの考え方を理解した上で、文房具など生徒のかばんの中に入っているものを対象とし、それらのライフサイクルを通したCO2排出量を実際に計算してみます。教育用LCAソフトウェア「かばんの中でも温暖化?!」を使い、生徒自身に自分たちの持ち物からのCO2を計算させ、自分たちの生活が、見えないところでCO2の排出を引き起こしていることを実感をもって認識させます。その上で、持ち物を節約したり長持ちさせたりするなどのCO2削減シミュレーションを生徒自らに行わせ、日常生活での改善点を考えさせます。

 なお、本プログラムを高校や中学校の授業でご利用になる場合、総合的な学習の時間や課外授業において実施することも出来ますし、社会科や理科などの一般科目のカリキュラムに組み込むことも可能です。学習指導要領との関連についてお知りになりたい場合は、担当者である中島光太(hondo.labアットマークgmail.com)までE-mailにてお問い合わせください。