2024年度 JST-低炭素社会実現のための
社会シナリオ研究事業シンポジウム
~カーボンニュートラル社会の実現に向けて~
日程 | 2025年02月06日(木) |
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時間 | 13:00-16:15 |
会場 | 東京大学駒場Ⅱキャンパス先端科学技術研究センター3号館南棟1階 ENEOSホール または オンライン |
主催 | JST-低炭素社会実現のための社会シナリオ研究事業 「カーボンニュートラル移行の加速に向けた総合知に基づく社会シナリオ」 「地域特性を活かし価値を創造する再エネ基盤社会への道筋 」 東京大学未来ビジョン研究センター持続可能な未来のための日本モデル相互比較プラットフォーム(JMIP)研究ユニット |

プログラム(敬称略)
13:00-13:10 |
<開会>
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13:10-14:10 |
<東京大学 / 杉山プロジェクト発表>
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14:10-15:10 |
<横浜国立大学 / 本藤プロジェクト発表>
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15:10-15:30 |
<休憩>
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15:30-16:05 |
<パネルディスカッション>
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16:05-16:15 |
<閉会>
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開催報告
2025年2月6日、東京大学駒場IIキャンパス先端科学技術研究センターにおいて、「2024年度 JST-低炭素社会実現のための社会シナリオ研究事業シンポジウム カーボンニュートラル社会の実現に向けて」が開催されました。本シンポジウムでは、カーボンニュートラル社会実現に向けた二つのプロジェクトの研究成果が発表され、脱炭素社会への移行戦略や政策のあり方について議論が交わされました。
開会に際し、東京大学先端科学技術研究センターの杉山正和教授が挨拶を行い、温暖化の進行に対する社会シナリオ研究の重要性を強調しました。続いて、文部科学省研究開発局環境エネルギー課の山口顕課長が、カーボンニュートラルを巡る国内外の情勢を踏まえた本研究事業の役割について述べました。
シンポジウムでは、まず東京大学を中心とする杉山正和プロジェクトの研究発表が行われました。このプロジェクトでは、カーボンニュートラル移行を加速するために、ワークショップのナラティブ開発、統合評価モデルのシナリオ分析、技術経済性分析、ライフサイクルアセスメントを組み合わせた総合的なシナリオ分析を行っています。杉山正和教授をはじめとする研究者が、3つのシナリオ案について発表しました。
次に、横浜国立大学を中心とする本藤プロジェクトの研究発表が行われました。本プロジェクトは、地域特性を活かした再生可能エネルギー基盤社会の構築を目指しており、地域経済への影響や公正な移行のあり方について分析を行っています。地域・時間解像度が高いエネルギーシステムモデル分析や、産業連関モデルを用いた地域経済シミュレーション、物語型シナリオによるコミュニケーションなどについて報告がありました。
後半のパネルディスカッションでは、NHKエンタープライズの堅達京子氏を外部からの登壇者として迎え、杉山正和教授、本藤祐樹教授らが登壇しました。モデレーターは杉山昌広教授が務めました。議論では、エネルギー転換がもたらす社会的な便益や影響についても多角的な視点から意見が交わされました。
最後に、東京理科大学名誉教授の森俊介氏が講評を行い、社会シナリオ研究の発展に期待を寄せました。シンポジウムは、カーボンニュートラル社会の実現に向けた具体的な道筋を示す貴重な機会となりました。