大学院生として本藤研究室での研究活動を希望する方へ
(2007年4月)
(2013年7月改)

最新情報 (2023年4月21日)

【研究室訪問】 研究室訪問は随時受け付けていますので、訪問希望の方は下記の内容を確認した上で電子メイルにて本藤までご連絡ください。実際に研究室に来ていただくことも可能ですし、Zoomによるオンラインでのご相談も受け付けます。他大学や高専の方も歓迎しますので、ホームページを見て興味がわいた方は訪問してみてください。

【入試情報】 令和6年度入学に関する情報は「入試情報」に近日中に掲載されますので、ご確認ください。

【社会人の方へ】 本研究室では、過去において、2名が修士号を、4名が博士号を取得しています。また、現在1名の方が修士課程に在籍中です。「大学院で学び研究したいが、仕事と研究の両立に不安や心配がある」という社会人の方はご相談下さい。

研究室のホームページに「修了生の声」として博士/修士課程を修了した方々のメッセージを掲載しています。進路選択における参考にしてください。

本藤研究室ではどのような研究をしているのか?

 環境問題そしてエネルギー問題は,社会において取り組むべき重要な問題のひとつです.これらの問題の解決において「技術」が重要な役割を果たすことは多くの方々が同意してくれるでしょう.しかし,持続可能な社会を構築するにあたって「どの技術を選択すればよいのか」「技術をどのように利用すれば良いか」ということになると意見が分かれるかもしれません.本藤の研究室では,これらの問いに答えるべく「持続可能な技術」をキーワードとして研究を進めています.研究内容の概略については研究室の研究のページを、具体的な内容に関しては本藤の研究活動のページの論文や解説などを見てください.また,図書館やWebページなどからも容易に入手出来る本藤の著作物もありますから,それらを読むこともお勧めします.


どのような学生を募集しているのか?

 
入試を受ける段階でエネルギーや環境に関する専門的な知識をもっていることは求めません.もちろん,もっているに越したことはありません.むしろ環境問題やエネルギー問題における強い問題意識や好奇心を持っていることが重要です.そして,未知のことや困難なことに対して積極的に立ち向かっていく強い意思を求めます.「やる気あります!」という口だけでなく実際に行動できる人です.新しいことに挑戦する場合は,多くの困難や苦労に直面しますので,それを乗り越えることが出来る人を求めます.もちろん,研究の土台となる一定の基礎学力は要求されます.それは入試(英語,数学,小論文)というハードルにおいて試されることになります.

 いわゆる理系か文系かを区分けして学生を募集していることはしていません.工学,理学,経済学,心理学などいずれのバックグラウンドを持つ方も歓迎します.それぞれに適した研究テーマがあるからです.ただし,本藤の研究室は定量的な分析や評価を研究の土台としていますので,一定の数学(線型代数や確率統計など)の能力は必要となります.

 なお,環境イノベーションマネジメント専攻の入試は,一般選抜のほかに,大学の成績が優秀な学生に適用される特別選抜や,社会人を対象とした社会人選抜もあります.これらの詳細については環境情報学府の入試情報をみてください.


研究テーマはどうやって決めるのか?

 本人の興味,学術的な価値,社会的な価値,実現可能性の4つを鑑みて決定します.どんなに学術的や社会的に価値がある研究であっても,本人の興味がなければ良い成果は得られません.逆に,本人が面白いと思っている内容でも,既に研究し尽くされているかもしれません.また,本人の能力も含め,限られた時間や資源のもとで実現可能か否かも見極める必要があります.それ故に,本藤研究室では,教員から単純に研究テーマを与えたり,テーマ設定を本人に全面的に任せたりはしません.このバランスは個々人に依存するので一概には言えませんが,修士課程の場合は基本的に,本人の真の興味(表面的なところに目がいき,自分の本当の興味がどこにあるかをわかっていない場合もあります)が何かを引き出した上で,本藤の知識と経験を基に学術的かつ社会的に価値ある研究テーマを設定するという方法をとります(学生の研究テーマは研究室のメンバーのページを見てください).

 修士課程では,指導教員がある程度主導的に研究テーマを設定する方が良いと考えています.博士課程の場合は,自らが問題を発掘し研究テーマを見つけ,それを指導教員にぶつけ議論することで洗練させていくことが求められます.


どのように研究を進めるのか?

 自ら問題意識をもって主体的に研究を進めるのが基本です.しかし,良い研究を進めるためには,問題の明確化,アプローチ方法の選択,論文の書き方など様々な点において教員の的確な指導が必要となります.修士課程においては,到達目標を定めた定期的な(例えば1ヶ月ごとなど)個別指導を行います.それは,研究を順調に進める上でのペースメーカーとしての役割も担っています.ただし,当たり前ですが手取り足取り教えるわけではありません.

 研究を実際に進めるためには「道具」が必要となります.本藤の研究室では研究の道具として,言い換えるならば環境問題やエネルギー問題に立ち向かうための「科学的な武器」として,ライフサイクルアセスメント,産業連関分析,統計分析,線形計画法など定量的な分析手法を習得してもらいます.どの道具を習得するかは各々の研究テーマに依存します.数学の能力が必要になると先に書きましたが,これらの道具の習得に必要な数学的素養が求められるということです.

 修士課程においては,これらの道具を習得し,それらを駆使して社会の様々な問題解決に資する新たな「知」を少しでも創り出すことを目指します.指導教員が主導的に設定した問題に対して,これらの道具を使って答えを出すことに重点があると言えます.他方,博士課程では創造性が一段と求められます.つまり,習得した道具を使って与えられた問題を解くだけでは無く,新たな道具を創り出したり、自ら問題を設定したりすることが求められます。

 重ねて強調しますが,「言われたからやる」のではなく,主体的な研究への取り組みが求められます.


社会への貢献を意識して

 研究室では研究のイロハを学びます.しかし大学院生ともなれば,教えてもらうだけではなく,研究成果を社会に発信してくことが求められます.学生であるとともに,研究室の研究員です.博士課程はもちろんのこと修士課程においても,在学中から自らの研究が社会に如何なる貢献をしているのかを常に意識してもらいたいと思います.大学院生活を通して自分を高めることはもちろん重要ですし素晴らしいことです.しかし,それとあわせて自分の研究が,他の誰かに役立つ、他の誰かを助けることが出来るという実感を持てることが望ましいです.それは自らが行っている研究の社会的背景を理解していることに他なりません.


修了生の進路

 在学中にも社会への貢献を意識してもらいたいと言いましたが,修了後には本研究室で学んだことを社会に還元して欲しいと思います.

 現在(2021年4月時点)修士課程の修了生は様々な分野で活躍しています.その中でも比較的多いのが,エネルギー・環境関連のコンサルティング会社(アクセンチュア,エックス都市研究所,日本工営,パシフィックコンサルタンツ,みずほ情報総研など),エンジニアリング会社(IHIプラントエンジニアリング,JFEエンジニアリング,千代田化工建設 など),研究所など公共的な団体(神奈川県庁,産業技術総合研究所,損害保険料率算出機構など)です.また修士課程修了後に博士課程に進学した学生もいますし,自らNPO法人を立ちあげた学生もいます.活躍する場所は異なりますが,修了生ひとり一人が自分なりの方法で社会に貢献しています.

 大学院を修了した方々のメッセージを「修了生の声」として掲載していますので,参考にしてください.


コンタクト方法

 本Webページの情報や本藤の著作物を読んで,本藤を指導教員として環境情報学府への入学を希望する方もしくは検討されている方は,研究室に来て直接話をしてみることをお勧めします.ここに記述した内容が全てではありません.特に,修士課程進学の段階で「何を研究したいのか」を明確に述べられる方はそれほど多くないでしょう,本藤と直接話をすることで,「何を研究したいのか」が明確化され,さらに言えば自らの進むべき道についてなにかしらの示唆を得ることができるかもしれません.また,研究室生活を充実したものにするためにも,指導教員や研究室が持つ雰囲気を自ら確認することも重要です.

 研究室訪問を希望する方は,hondoynu.ac.jp宛に本藤へ直接連絡してください.なお,今まで何を勉強/研究してきたのか,そして大学院でどんなことを研究したいか(orどの研究に興味を持ったか)を,簡単でも良いですから記載してください.